「終活」・・・。最近、よく聞く言葉です。これは一言で言うと、「人生の終わりに際しての、身辺整理・準備」を生前にしておくことです。
この身辺整理や準備をないがしろにいておくと、遺族が困る、あるいは迷惑が掛かることが多いのが現状です。
このため、あらかじめ「終活」を意識して行っている人が増えているようです。
しかし、その身辺整理は様々なものが必要です。
こういった中、近年、「生前整理」のサービスを行う業者が急増しています。
これらの業者は、写真や手帳、手紙など個人の思い出が詰まったもの、大きな家具、仏壇、家電など衣料品、着物、食器類、パソコン、スマートフォンといったありとあらゆる整理を一手に引き受けてくれるところも多いです。
ここでは、その中から家具・家電などの自分の持ち物、印鑑・証券など書類、そして、写真や手紙などの思いで系の三つに絞って、そのポイントをご紹介します。
・・・こういった思いは必ず、湧き上がってきます。
このため、終活における手紙やアルバムの整理は、一般的な写真整理とは少し違った考え方が必要になってきます。
まず、写真整理は体力が必要です。
このため、元気なうちに写真整理に取りかかることをおすすめします。
また、その際はひとりではなく、子どもや孫など家族と一緒に行うのもいいでしょう。
体力的に楽なのはもちろん、そこで家族と一緒に、昔話をしながら楽しく、幸せな時間が過ごせます。
その時の思い出もまた、遺族の心の中に引き継がれていくことにもなるからです。
最近はテクノロジーの進化が急に進んでいます。
このため、これを手紙や写真に保管に活用しない手はありません。
まず、古い手紙などをデジタル画像にして保管するのです。
そうすると、保管もしやすく、見るときにも非常に楽になるからです。
そうして、手紙類は、神社仏閣でお焚き上げをしてもらい、供養して処分してもいいかもしれません。
写真類は整理した後、業者に頼んでデジタル・データ化してDVDにまとめることもできます。
これは、手紙の画像も同じです。
DVDならかなりの枚数をたった1枚にまとめることができ、場所も取らず、パソコンですぐに見ることができるので非常に便利です。
年配の方には「デジタルは苦手」と言う人も多いでしょう。
しかし、「自分の生きた証を残したい」、「遺族に自分のことを思い出してほしい」と思い方は、トライしてみてはいかがでしょうか。
こういったデジタル化作業を検討してみて下さい。
目次
その1.愛用した家具、家電などの処理は?
まずは、自分が使っていた家具、家電についてです。 自分の人生が終わった後、そのまま遺族が引き継いで使ってくれれば問題はありませんが、そうではない場合、どうすればいいでしょうか? 一番、メリットがあるのはやはり、売る、あるいは遺族のために売る道筋をつけておくことですね。 しかし、売れるのはリサイクルできる可能性のあるものだけです。 リサイクルできないものは、逆に捨てるのにお金がかかるので、そこは業者と一度相談してみたほうが得策です。 業者は買い取り業者と提携しており、整理から買取まで一括して対応してくれるところも多いので、その点は楽かも知れません。 しかし、もっと「高く売りたい」という方は、手間と時間はかかりますが、整理業者は整理だけとして、それとは別に買取業者と交渉としたほうがメリットがあるでしょう。 売れる見込みのある家電は、たとえばTVであれば、きれいなものであることはもちろんですが、一部でも壊れていないものです。 さらに、リモコンもきちんと付属していなくてはなりません。また、最近では「レトロ」がブームになっているため、昭和時代のラジカセや家具タイプのステレオなどが高く売れることもあります。 しかし、これらも壊れていてはダメで、キレイでしかも動作品であることが条件です。 家具については、業者に査定してもらわなければ、詳しいことはわかりませんが、調べてみると、実はレア製品でとんでもない値段が付くというケースもあるようです。その2. 通帳、印鑑、保険証券はどうしたらいい?
次は、通帳、印鑑、保険証券です。これはある意味、一番重要な案件ですね。 直接、財産やお金に関わることですから、遺族や関係者も一番気を使うところでしょう。 こういった財産にかかわることは、もちろん「口約束」だけではダメです。 きちんと法律にのっとった手続きをしておかないと、遺族が困ります。 また、下手をすると遺族間でトラブルになる可能も高いので、生前からきちんと準備をしておくべきでしょう。 まずは、自分に何かあったとき、遺族にこれら証券類がどこにあるか明確にわかるようにしておきましょう。 そして、自分の財産や所有しているものをきちんと洗い出して、一覧表にしておきましょう。 さらに、そこに弁護士に頼んで作成した「誰に何を残す」といったことを明確にした遺言状も一緒にそえておきましょう。 遺言状は、生前から家族に渡している人も多いので、それでもかまいません。もちろん、頼んでいる司法書士や弁護士が誰なのかはっきり知らせることは言うまでもありません。 また、最近では「エンディングノート」なるものが市販されています。 このエンディングノートには、保有する不動産や金融資産の状況を書き込むページがあります。 このため、このノートを活用し、不動産は場所と面積、名義について、自宅だけでなく投資用もあれば記入しておくのです。 さらに、預貯金は銀行・支店名、口座番号など、株式は銘柄名や株数、証券会社・支店名などを書きます。 とにかく、これらには、元気なうちから気を使っておくべきです。3.手紙、アルバムなど思い出に関するものはどうするの?
手紙、そして思い出がつまったアルバムなどは、ある意味自分がこれまで生きてきた証のようなもの。 自分がいなくなったからとって、ないがしろにはしたくないですね。 また、遺族にとっても大切なものになります。
「いなくなった人を偲びたい」
「元気だったころの姿が見たい」
「どういった人とどういうやりとりをしていたのだろう」
「どんな思いで人生を過ごしたのだろう」